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犬のシャンプーの頻度について

 

みなさんは愛犬のシャンプーをどういう時にされていますか?

トリミングサロンに任せている人も多いですが、自宅でシャンプーに挑戦する人も増え自宅で行う場合、定期的に頻度を決めてされている方もいれば何となくにおいが気になってきたから洗うという方もいらっしゃるでしょう。

しかし場合「どれくらいの頻度で洗えばいいんだろう」など、疑問がたくさん湧いてくる飼い主もいるのではないでしょうか。

そこで今回は犬のシャンプーの頻度について紹介していきたいと思います。

 

【目次】

  1. シャンプーが必要な理由
  2. シャンプーの頻度と注意点
  3. 年齢によるシャンプーの頻度
  4. 被毛によるシャンプーの頻度
  5. 環境によるシャンプーの頻度
  6. シャンプー以外の手入れ方法
  7. まとめ

 

 

1.シャンプーが必要な理由

犬は人間とは違いほとんど汗をかかないため、菌が汗を栄養として繁殖するということはあまりありません。
しかし、犬の皮膚や被毛は常に外の環境にさらされています。

私たちより地面の近くを歩く犬はお散歩でたくさんのほこりや汚れがつきますし、季節によっては花粉がつくこともあります。

散歩の後足を拭いていても、体には埃や雑菌などの汚れがついたままになっているのです。

毛の汚れを拭き取っても皮膚の汚れを落とさなければ健康な毛が生えてこなかったり、余分な皮脂や古い角質が皮膚に残ったままになることで痒みや皮膚病の原因にもなります。

アレルギー体質の場合は、皮毛に付いたアレルゲンを落としてあげる必要もあります。
愛犬の健康のためにも定期的にシャンプーを行いましょう。

 

 

2.シャンプーの頻度と注意点

犬をシャンプーする頻度は月1~2回が基本です。

サロンで毎月洗ってもらっている場合も、状況に応じて自宅でのシャンプーが必要ということです。

しかしシャンプーのしすぎも良くありません。

犬の皮膚は人間の1/3程度の厚みしかないため乾燥や刺激に弱く、汗と皮脂で作った保護膜で肌を守っていますが、これが洗い流されると防御力が下がってしまいます。

また肌の保護膜が洗い流されると皮膚が乾燥し、かゆみが出てきます。

かきむしりによる炎症リスクの他、細菌やアレルギー物質が体内に入り込みやすくなり、細菌性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎にかかる可能性が高くなります。

 

●アレルギーや皮膚疾患を持つ場合

犬の皮膚状態によっても、シャンプーの頻度が変わります。

皮膚が敏感な犬やアレルギーを持つ犬は、シャンプーの頻度を減らすことで皮膚への負担を軽減できます。

そしてシャンプーのし過ぎは、犬のアレルギー症状を悪化させることがあります。

皮膚アレルギーや食物アレルギーを持っている犬は皮膚のバリア機能が低下し、アレルゲンが皮膚に容易に侵入してアレルギー症状が悪化し、皮膚トラブルや消化器系の問題が起こることがあります。

また乾燥肌や脂漏症になりやすい犬種は皮膚がデリケートで炎症やかゆみが起こりやすいため、シャンプーには十分注意が必要です。

シャンプー選びでは、低刺激で保湿成分が豊富なものを選びましょう。

また、皮膚の状態によっては、獣医師から処方される医療用シャンプーを使用することが適切です。

シャンプー後には、皮膚が乾燥しないよう、コンディショナーやトリートメントを使って保湿ケアを行いましょう。

皮膚の状態が悪い犬や皮膚病、アレルギーを持つ犬は獣医師の指示に従ってシャンプーの頻度を調整する必要があるので注意しましょう。

皮膚病が治った後も、獣医師と相談しながらシャンプーの頻度を見直し、愛犬の皮膚の状態をよく観察しましょう。

 

 

被毛や年齢によっては洗い過ぎになったり体に負担がかかったりするので、愛犬の状態に合わせて回数を調整することが理想的です。

そこでいくつかのケースに分けて適切なシャンプーの頻度についてを説明していきます。

 

 

3.年齢によるシャンプーの頻度

まずは子犬・成犬・老犬の年齢別でのシャンプーの頻度について説明していきたいと思います。

●子犬

生後2か月までの子犬のうちはまだ体力が十分でないためシャンプーは控えましょう。

もし体が汚れてしまったら汚れた部分を拭くか、汚れた部分のみを素早く洗い流すようにします。

生後3〜4カ月頃のワクチンが完了したら徐々に体を濡れることに慣れさせシャンプーへと進みます。

体力を奪いすぎないよう10分〜15分以内に終わらせてあげましょう。

まだ水に慣れていない子犬は足先がつかる程度にぬるま湯をため、手ですくって体にかけながら徐々に慣らします。

シャンプー後はドライヤーで乾かしますが子犬は皮膚が薄いため、体から30cm程度離して毛の根本に当てるよう意識して行うとよいでしょう。

子犬は皮膚がデリケートでシャンプーをし過ぎると皮膚トラブルが起こりやすいため、適切な頻度は成犬と同じ月1~2回です。

ワクチン接種直後は体調を崩しやすいので、1週間ほど時間をあけることが大切です。

 

●成犬

生後7カ月~6歳頃までの成犬をシャンプーする頻度の目安を紹介していきます。

成犬のシャンプーは月に1~2回程度が基本ですが、汚れ具合などによって回数を調節します。

あまり頻繁に洗いすぎると必要な油分まで洗い流してしまい、乾燥やフケの原因になるので要注意です。

アレルギーや皮膚病を持つ犬は、獣医師の指示に従ってシャンプーの頻度を調整する必要があります

顔を濡らすときはスポンジやタオルを使って目に水が入らないように気をつけながら濡らしましょう。

すすぐときは、顔から背中、しっぽの順で行い、お腹や脇、肉球の裏も洗い残しがないようしっかり洗い流してください。

最後にバスタオルで水分を拭き取ってからドライヤーで乾かして完了です。

 

●老犬

7歳以上の老犬をシャンプーする頻度の目安を紹介していきます

体力が衰えてきた老犬は、シャンプーが負担になるので2カ月に1回程度の頻度がよいでしょう。

ただし体がそこまで汚れていない、体調が悪い場合は無理にシャンプーする必要はなく、体を濡れタオルで拭くだけでも大丈夫です。

老犬のボディケアのポイントは「汚れをためないこと」ですが、シャンプーの回数を減らすとたまった汚れを落とすのに時間がかかるため、愛犬の体に大きく負担もかかります。

「お尻周りだけ」「お腹周りだけ」「顔だけ」など部分洗いの頻度を増やせば負担が分散されますし、全身をシャンプーするときにも時間が短縮できます。
また、ケアしやすいように汚れがつきやすい部分の毛をカットするのもよいでしょう。

老犬のシャンプーは時間が長くなると心臓に負担がかかるので、ドライヤーまで短い時間でさっと終わらせることがポイントです。

足腰が弱っている老犬を浴室でシャンプーするときには、床にシリコン素材などの滑り止めマットを敷いて行いましょう。

体を洗うのに無理に立たせる必要はありません。

座っていても洗うことはできるので、体がふらつかないように支えながらワンちゃんが楽な姿勢で洗うことが大切です。

シャンプーは短時間で済ませるために、汚れている部分を確認してから洗いましょう。

汚れが付きやすい部分は口周り、耳、目の周り、肛門周り、肉球の間などです。

乾かすときも時短を意識し、吸水力の高いタオルでしっかりと体の水分をとり、冷えないようにお腹からしっかりと乾かしていきましょう。

 

 

4.被毛によるシャンプーの頻度

毛が短い犬種、長い犬種など被毛のタイプでシャンプーの頻度にも違いが出てきます。

3つの被毛のタイプ別で見ていきたいと思います。

 

●長毛の犬種

マルチーズやゴールデンレトリバーなどの毛が長い犬種のシャンプーの頻度は月に2回程度が望ましいでしょう。

長い毛に汚れが絡まり日頃のブラッシングだけでは汚れがなかなか落ちないので、シャンプーの頻度は多めにしましょう。

乾かすときは毛玉になりやすいので、ブラシを使いながら入念にドライヤーをかけるのがポイントです。

 
また、長毛種は毎日~数日おきの頻度でこまめにブラッシングをして皮膚への通気性を確保しておかないと、皮膚トラブルを起こしやすくなるので注意しましょう。

 

●短毛の犬種

チワワ(スムース)やミニチュアピンシャーなどの短毛種は皮膚を守る毛が短く、長毛種と比べると皮膚にかかる負担も大きいため皮膚トラブルが起きやすいといわれています。

皮膚を保護する成分が含有されているシャンプー剤や、刺激が少ないシャンプー剤を選ぶことがおすすめです。

皮膚の状況に合わせて、シャンプーの頻度は2ヶ月に1〜2回程度で少なめに調整しましょう。

 

●ダブルコートの犬種

厚い被毛を持ち皮膚トラブルが起こりやすいことや抜け毛があるため、月に1~2回のシャンプーが必要です。

柴犬やコーギーなどのダブルコートの犬はシャンプー前のブラッシングが大切です。

不要なアンダーコートを除去してあげることで、シャンプーの泡が根元にまで届きやすくなります。

シャンプーをする時も、泡が皮膚や毛の間まで届くようにしっかりと濡らしてから洗いましょう。

 

※短頭の犬種

パグやブルドックなどの鼻の低い短頭種は、皮脂の分泌量やしわの数が他の犬種より多いため、シャンプーの頻度は多めの月に1〜2回程度が基本です。

顔のシワとシワの間にたまった脂を好むマラセチア菌が増殖しやすいのでシャンプーの時はよく洗い、日頃から頻繁に拭いてあげましょう。

 

 

5.環境によるシャンプーの頻度

●季節

季節もシャンプーの頻度に影響を与えます。

トラブルのない皮膚を持つ犬の場合、基本的にシャンプーの頻度は月に1~2回が目安とされています。

それは暑い夏でも特に変わりはありません。

しかし夏場は湿度が高いため皮膚が蒸れたり、水遊びをすることで皮膚の上の湿度が上昇し細菌が繁殖しやすくなるので、少しシャンプーの頻度を増やすことも良いでしょう。

シャンプーのし過ぎは過剰な洗浄で皮膚が乾燥してトラブルを引き起こすこともあるので適切なバランスを見つけることが大切です。

また、夏の終わりころから始まることもある秋の換毛期にシャンプーの頻度を少し増やすこともいいかもしれません。

抜けた毛が新しい毛に絡んでいつまでも体に残っていると、皮膚にとってはよくない環境になるためできるだけこまめにブラッシングをして古い毛を取り除くことが大切です。

きりがないほど抜ける時はシャンプーをしてしまった方がすっきりしますし、その時期はふけが出たり体にかゆみを感じる犬もいます。

夏期も秋の換毛期の時期も、もしシャンプーの回数を増やすとしたらいつもの月に行うシャンプーのペース+1回くらいの感覚でシャンプーを行うといいでしょう。

 

一方、冬場は寒さで皮膚が乾燥しやすくなりますが、犬の皮膚から分泌される皮脂であったり日常生活を送るなかで体に付着する汚れはあるため、全くシャンプーをしないというのはおすすめできません。

湿度が低く乾燥しがちな冬場のシャンプーは、皮膚病にかかっていない健康な犬なら、夏場よりも少し長めの間隔にしてあげてもOKです。

シャンプーの頻度を少し長めにする場合は犬種や犬の肌質にもよりますが、月に1回のシャンプー頻度なら1ヶ月半に1回くらいを目安にするとよいかもしれません。

冬場に犬のシャンプーを行う際の注意点としては、犬の体温が下がらないようにできるだけ短時間ですませるようにすることと、体と被毛の水分をしっかりと乾かすことです。

時短のコツとしては、シャンプーをする前にしっかりとブラッシングを行って、抜けかけの被毛や毛玉、汚れをできるだけ取り除いておくことですね。

また、被毛を早く乾かす対策として、吸水性の良いタオルを使用するとよいでしょう。

 

 

●生活環境

犬の運動量や生活環境も、シャンプーの頻度に影響を与えます。

例えば、外で遊ぶことが多い犬や泥んこになることが多い犬は汚れや臭いが気になるため、シャンプーの頻度を増やすことが適切です。

お散歩が大好きな犬は外へ出るたびにホコリや砂が毛の中に入り込み、ときにはノミやダニのトラブルにあうこともあります。

しかし、シャンプーのし過ぎによる皮膚トラブルを防ぐため適切なバランスを見つけることが重要なので、シャンプーは月に2回程度行い、外から帰ってきたときは湿らせたタオルなどで体を拭いてあげることや、足周りなど部分的に洗ってあげましょう。

 

室外犬であれば、外で生活している分汚れるペースも早くなります。

しかし毎日シャンプーをしてしまうと皮膚のトラブルだけでなく体調を崩してしまう可能性があるので、外に出る機会が多いい犬と同じで月に2回程度のシャンプーが好ましくなります。

室外で生活しているぶん汚れや臭いが気になる場合もあるので、シャンプーは多くても週に1回の頻度にとどめておきましょう。

 

一方、室内で過ごすことが多い犬や運動量が少ない犬は、シャンプーの頻度を減らすことができます。

室内で飼っている犬は汚れが少ないと思われがちですが犬も人間と同じく古い皮脂や汚れが溜まるので、肌を健康な状態に保つためには室内犬であっても適度なシャンプーが必要です。

室内犬であれば、室外犬に比べて汚れにくいので月に1〜2回の頻度でシャンプーするのがよいでしょう。

 

 

 

6.シャンプー以外のお手入れ方法

 

●ブラッシング

ブラッシングは抜け毛のケアだけでなく、体の表面の汚れを取り除く役割もあります。

ブラッシングを行うことで余分な毛と一緒にフケやホコリなどの汚れを落として被毛を清潔に保つのです。

汚れた時だけでなく、普段からスキンシップを兼ねて毎日やってあげるのが理想です。

 

●お湯だけで洗う

シャンプーを使わずにお湯だけで洗ってもほとんどの汚れは洗い落とせます。

シャワーの温度は約37度に設定し、自分の手首の内側にかけてぬるいと感じるくらいが適温になります。

シャンプー剤を使わないので時間の短縮にもなります。

 

●濡れタオルで拭く

雨やとても汚れた日でもない限り散歩から帰ったら濡れタオルで足やおなかの毛を拭いてあげる程度で十分です。

足の裏はかかとからつま先に向かってやさしく拭きましょう。

拭いたあとは毛が水分を含んでいるのでドライヤーで乾かします。

 

●ドライシャンプーを使う

犬用のドライシャンプーは、泡やスプレー、パウダー、ボディシートの主に4種類があります。

パウダーやボディシートの方が手軽ですが、泡やスプレーの方が洗浄力があります。

すすぎ不要で水を使わず拭き取るだけだったりと犬への負担も少なくてすみます。

愛犬の状態や用途に合わせて選びましょう。

 

 

 

7.まとめ

愛犬の健康のためにも定期的なシャンプーはとても大切です。

シャンプーの頻度は基本的に1ヵ月に1~2回が望ましいですが、犬の年齢・被毛、皮膚の状態、環境などの様々な要因で変わっていきます。

シャンプーを全くしないのももちろん良くありませんが、シャンプーのし過ぎも皮膚トラブルに繋がるので少しの汚れ程度でしたら、部分シャンプーやドライシャンプー等のシャンプー以外のお手入れも併用して行っていくとよいでしょう。

様々な要因から愛犬の状態をみてシャンプーの回数を調整して、愛犬に合ったシャンプーの頻度を見つけてあげましょう。

 

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